あらすじ
滅びた王国ル・メイルの王女アビシニアは、名を捨て、辺境の記録保管所で写字係リーナとして静かに生きていた。
だが、帝国が封じられていた神代機関「王冠炉」を再び求め始めた時、死んだはずの王女の名は、灰の中から呼び戻される。
逃げることだけを選んできた少女は、難民の娘ミラ、帝国を離れた兵カイ、そして敵である皇太子レオンハルトと出会いながら、自らの血に宿る力と、滅びた国の記憶に向き合っていく。
王冠を取り戻すのか。復讐を選ぶのか。それとも、誰か一人がすべてを決める世界そのものを拒むのか。
これは、灰に伏せた王女が、失われた名と記録をたどりながら、人が自分の意志で歩くための「光差す場所」を探す物語。