あらすじ
夜勤明けの帰宅途中、看護師の琴葉は突然異世界へ召喚されてしまう。
たどり着いた先は、数百年ぶりに現れた『異界の花嫁』を迎えたアルヴェリア王国。
王子の花嫁候補として手厚くもてなされるものの、琴葉が望むのはただ一つ。
――元の世界へ帰ること。
そんな彼女の護衛を任されたのは、王子直属の騎士・リヒト。
無口で無愛想。
必要なことしか話さない。
それなのに危険な時は誰よりも早く駆けつけ、琴葉を守ってくれる。
最初は事務的な関係だったはずなのに、気づけば彼は琴葉にだけ過保護になっていて――。
「危険ですので、私から離れないでください」
「またそれ?」
「当然です」
花嫁選定の日が近づく中、琴葉は少しずつリヒトに惹かれていく。
けれど帰還方法が見つかれば、この世界を去らなければならない。
帰るべきか。
残るべきか。
揺れる琴葉に、いつも冷静なリヒトは初めて感情を露わにした。
「……帰さない」
これは異世界へ迷い込んだ看護師と、無口な護衛騎士の少し重たくて甘い恋物