あらすじ
恋人の直人から合鍵を差し出された佳乃は、思わず「重くない?」と笑って断ってしまう。
本当は嬉しかった。
けれど、彼の生活に入ったあとで失うことが怖かった。
三日後、佳乃は直人の大阪転勤を本人ではなく職場の後輩から知らされる。
あの合鍵は、遠距離になる前に彼が差し出した、未来への精一杯の勇気だった。
平気なふりをしてきた大人の女性が、東京駅の新幹線改札前で、ようやく本音を伝える。
「大阪に行っても、私と別れないでほしい」
閉じるためではなく、開けるために。
合鍵から始まる、大人のすれ違い恋愛。