あらすじ
異世界に転生したのは――革命家!?
地球ではないどこか遠くの異世界、クリヴィア王国にて。
辺境へ追放された元ミルネージュ伯爵令嬢シャルロッテは、馬車の中で内心ほくそ笑んでいた。
実家が改易され、全てを失った哀れな少女。それが今の彼女のはずなのに。
なぜならば、彼女の正体は転生者――前世の名はソフィア・レーベン。
地球人類史上最凶の秘密結社『ボリシェヴィキ』の古参幹部であった女である。
そう。
己の全てを「内ゲバばかりの万年金欠超過激派弱小セクト」に捧げきり、その結果、良くも悪くも地球の歴史を永遠に変えやがった狂った天才たちの一人なのだ。
しかしその最期は、鋼鉄の男・スターリンによって、己の生の全てを否定され粛清されるという、控えめに言って最悪の結末を迎えたこの女。
――ところが彼女は、ある意味、全く懲りていなかった!
「革命前の私たちは、亡命先で明日のパンにも困っていた、無名の人間たち。一方相手は、300年続く世界最大の帝国。でも、私たちはたった20年で世界をひっくり返したのよ?」
「なのに今度は、革命前から領土も人民も統治権も私に与えられて、罪人扱いなのに秘密警察の監視もなし!?」
「え?しかもこの土地、辺境なのに“冬は外にいるだけで凍死”とかしないの!?シベリアどころか、普通のロシアよりはるかに過ごしやすいじゃない!……アハハハハ、楽勝ね!」
――お分かり頂けただろうか。
見た目は若く麗しい貴族令嬢であるこの16歳の美少女、しかし中身は、国家転覆のプロ中のプロ、頭のネジがダース単位で飛んだ筋金入りの“確信犯”なのである。
そんな超危険人物が、クリヴィア革命への燃えるような決意を胸に秘め、異世界の辺境へ降り立ってしまった!
「前世も貴族令嬢、今世も貴族令嬢、か。……ふっ、それが何?私は“職業革命家”よ。寝ても覚めても、そして死んでも、革命のためだけに生きる人間。」
「たとえ今の“党”が、『クリヴィア共産党』が、まだ世界で私1人だけでも、ね。」
「――さあ、見てなさいイリイチ!もう一度、やってみせるわよ!」
最終目標――世界革命。
異世界ソビエト共和国、建国の物語が今、始まる!