あらすじ
世界から色が失われて久しい時代。
白化の厄災によって、空も、草木も、火も、水も、少しずつ色彩と生命力を奪われていた。白化に侵された土地では、景色だけでなく、人々の記憶や希望までも薄れていく。そして、色を喰らう怪物「ブランク」が現れた場所では、建物も道も命も、輪郭を失い、やがて白い砂のように崩れてしまう。
色のない村で育った少年ノエルは、普通の人には見えない命の色「命彩」を視る力を持っていた。
しかし、彼が扱えるのは、華やかな色ではなく、玄彩液だけ。火を生むことも、水を呼ぶこともできないその色に、ノエルは自分の無力さを感じていた。
だが、師である老魔筆師は告げる。
玄は暗闇の色ではない。
世界の輪郭を支え、消えかけたものを繋ぎ止める、最も強い線なのだと。
やがて村はブランクに襲われ、師は命を賭してノエルを守り、純白の魔筆と玄の彩晶石を託す。ノエルは師の遺志を胸に、失われた色を取り戻す旅へ出る。
旅の途中、ノエルは双剣使いの少女アイリと出会う。
旅の途中、アイリと出会う。アイリは、普通の剣ではブランクを倒せないと知りながらも、迷わず人を守るために前へ出る。ノエルが玄彩液で敵の輪郭を固定し、アイリがその隙を砕く。二人は戦いの中で、互いの役割を少しずつ掴んでいく。
やがて二人は、紅の彩晶石を守る大城塞、火守城を目指す。
ノエルは仲間と共に、奪われた色を世界へ返すため、白く染まった大地にもう一度、彩りの線を描いていく。
これは、白紙になった世界に、極彩色の命を吹き込む魔法絵師の物語