あらすじ
千の夜を語り、王の心を変えた少女は――なぜ物語を語り始めたのか。
妻の裏切りによって心を閉ざした王シャフリヤールは、新たな花嫁を迎えては翌朝に処刑するという狂気の習慣を続けていた。
都から若い娘たちが消えていく中、大臣の娘シャハラザードは自ら王のもとへ嫁ぐことを決意する。
彼女の武器は剣でも魔法でもない。
幼い頃から愛してきた「物語」だった。
夜ごと語られる冒険譚、恋物語、賢者の知恵、愚かな王たちの失敗、そして人々の希望。
一つの物語が次の物語を呼び、終わらない夜が続いていく。
これは、千の物語で一人の王を救おうとした少女の物語。
そして――
人の心を変えるのは何かを問い続ける、長い長い夜の物語である。