あらすじ
幼い日、日曜日のミサから帰ると、父親は家から消えていた。
その後、家庭に父の姿はなく、私にとって父親という存在は、まるで空想の生き物「ユニコーン」のようになっていった。
それから三十年ほどが過ぎ、私自身も二人の子供を育て上げ、離婚を経たある日。
亡くなった叔父から、かつて家族を捨てた父親の遺品だという一台のパソコンが届く。
起動を求められたPINコード。
覚えているはずもない数字の代わりに、まさかと思い、自分の誕生日を入力すると――。
存在しないはずだった「ユニコーン」が遺した、不器用で切ない愛の足跡を描く、大人の現代ドラマ。