あらすじ
「私は成し遂げます。──たとえ聖女が、その力を失っても。」
現代日本のコンサルタントが転生したのは、異世界の聖女ルツィアだった。高貴な身分をフル活用して優雅なスローライフを夢見るも束の間、その世界の聖女は、ありとあらゆる役目をこなす『唯一無二』の存在だった。
(冗談じゃない、話が違う。前世と同じ轍は二度と踏むものか。)
(隠居する──可及的速やかに。)
そう決意したルツィアは、前世の知識を活かして聖女業務の可視化・改善に奔走する。すべては穏便な引き継ぎをした上で気持ちよくリタイアするために。
しかし、そんな個人的な思惑からはじまった改革は、教会の権威、王国の政治──そして聖女という存在、制度そのものを揺るがしていくことになる。
自身の唯一性が最大の壁として立ちはだかる中、聖女ルツィアはいかにして隠居を果たすのか。聖女のすべてを業務に落とし込むことができるのか。
唯一無二より再現性。
世界の果てより神秘の奥へ。
会議場を主戦場に、仲間と共に世界を紐解く改革譚。