あらすじ
容姿端麗、成績優秀、部活はサッカー部のエースで、文化祭実行委員長までこなす完璧な人気者・天峰悠真。誰とでも笑顔で打ち解けられるのが自慢の彼だったが、高校3年の春、クラス替えで隣の席になった白峰凛にだけは、その必死に磨き上げたコミュニケーション術が一切通用しなかった。
黒髪ロングに、いつも無表情。話しかけても視線すら合わせず「……うん」「そこ」「邪魔」と、絶対零度の塩対応。それどころか、裏では「いつも笑顔で嘘くさい。疲れる」と、悠真が周囲に認められたくて必死に隠してきた『仮面の完璧さ』をバッサリと切り捨てられてしまう。人生初の敗北感に苛まれる悠真だったが、いつしか彼女の毅然とした一人の佇まいが、頭から離れなくなっていく。
そんなある大雨の放課後、悠真は校舎の裏で、びしょ濡れになりながら捨て猫を必死に抱きしめる凛の姿を目撃する。
今にも泣きそうな目で弱さを覗かせる凛。その瞬間、触れ合った彼女の必死な体温に、悠真の胸の奥でプライドを超えた、どこか泥臭くて熱い感情が激しく燃え上がり始め——。
「認めさせてやる。俺のこの、本気の熱さで」
完璧を演じる努力家男子と、無機質な仮面の下に優しさを隠す塩対応女子。
正反対な二人の不器用な距離が、1℃ずつ近づいていく、じれったくて熱い青春ラブストーリー。