あらすじ
保全活動家の佐伯湊は、釧路湿原を守るため、霧の日にしか姿を見せない土地所有者・黒瀬透を訪ねる。
だがその男の正体は、太陽に焼かれ、鏡に姿の映らない吸血鬼だった。
白湯とチーズを分け合い、日傘で守り、共に霧の湿原を歩くうち、湊は黒瀬に惹かれていく。
一方、メガソーラー計画を進める開発会社には、父の死以来すれ違っている湊の兄・亮がいた。
会社は黒瀬を「存在しない所有者」として処理し、土地を手に入れようとする。
湿原を守るために始まった湊の戦いはやがて、黒瀬の——そして、二人の——居場所を守る戦いに変わっていく。
霧と日傘の下で近づいていく、静かで切ない社会派吸血鬼BL。
※釧路の歴史や湿原環境、法務まわりの調査補助にAIの力も借りつつ、本文は作者が執筆・確認しています。