あらすじ

未完のまま放置された物語は、腐る。  最後の一文が書かれない。回収されるはずの伏線が、誰の手にも取られないまま朽ちていく。退場できない登場人物が、役割だけを背負って同じ場面を繰り返す。それを「終幕圧」と呼ぶ。  株式会社エンドロール・サービス最終回代行部は、そういう案件を毎日処理している。  結城了太郎、三十二歳。最終回代行部所属。本来なら原案通りに、安全に、物語に幕を引くだけの仕事だ。ただし彼は、現場で登場人物たちの本音を聞いてしまうと、原案準拠では済ませられなくなる。  なぜなら了太郎自身が、終われなかった物語の出身者だからだ。  相棒は、文庫本としおりを持つ年齢不詳の少女・栞。彼女は了太郎の暴走を制御しながら、結局いつも通してしまう。  今日も、どこかで物語が続きを待っている。  勇者も、魔王も、告白できなかった少年も。  終わらなかった物語に、終わり方を選ぶ権利はあるのか。  それを決めるのは、神か。作者か。読者か。それとも——

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カクヨム
カクヨム2026/05/30
  • 現在の作品最終回、代行します。