あらすじ
十九歳の如月颯(きさらぎそう)は、風に乗って彷徨う、人が口に出せなかった後悔や未練などの想いを視たり聴いたりできる「風聴き」という能力を持っている。それは如月家に代々伝わる能力であり、風聴きは風を正しい場所へと導く役割を負っている。しかし、風聴きは自身の体にかなりの負担を強いるものであり、過去には命を落とす者までいた。颯は風聴きの能力を呪い、普通の大学生でありたいと願いながらも、風の声を聴き、風と共に走る。そして、自分の風聴きとしての運命に立ち向かう。
【登場人物】
◇如月颯(きさらぎそう)
大学生。先祖代々「風聴き」を担ってきた如月家の長男。
◇有村真白(ありむらましろ)
颯と同じ大学に通う学生。自分の周りの風を無力化する「風喰い」の少女。
◇小林大和(こばやしやまと)
颯の親友。失恋の痛みを和らげるため、颯が彼の「痛み」の風を操作した結果、感情を失くしてしまう。