あらすじ
むかしむかし。
けれど、それで終わらなかった物語があります。
赤い頭巾の森。
泡にならなかった人魚。
灰かぶりの仮名姫。
毒林檎に記された雪肌の姫。
百年眠った記録王国。
パン屑の道を辿った兄妹。
そして、開かずの記録室へ嫁いだ花嫁。
語り部リラ=ファブラは、童話として語られた物語の奥に残る“名の残響”を拾い上げる。
喰われかけた名。
奪われかけた声。
押しつけられた仮名。
死者として記されかけた生。
止められた未来。
帰れなかった子どもたち。
閉じ込められた花嫁たち。
これは、誰もが知る童話の向こう側で、消されかけた名をもう一度語り直す幻想短編集。
※ローゼン・サーガ外典ですが、本作単独で読めます。