あらすじ
北方大陸シェリグラート。
白霧と氷雪に閉ざされたその大地には、神々の名が失われた後も、ラグナ=ロークの残滓が眠っている。
南から来た記録官エリス=ヴェルナは、白霧陸峡でひとりの道標守と出会う。
彼の名を記せば、記録は完成する。
だが、その名を記すことは、彼を世界の理に縛りつけることでもあった。
記録官は、すべてを書き残す者である。
けれどエリスは、そこで初めて「書かない記録」を選ぶ。
綴られぬ神。
書かれし後継者。
名を失ったのではなく、まだ綴られていないものたち。
これは、北方大陸シェリグラートで、ひとりの記録官が“神を継ぐ”ことの意味を知る神話幻想譚。
※ローゼン・サーガシリーズの一作ですが、本作単独で読めます。