あらすじ
俺を追放した勇者パーティは、その日、金貨百二十枚を捨てた。
勇者ジークは言った。
「死骸をいじるだけの役立たずに、もう取り分は払えない」と。
だが、魔物は倒した後が一番高い。
牙、爪、魔石、毒腺、竜膜――。
切り方ひとつで金貨になる素材を、勇者たちはただの死骸だと思っていた。
追放された解体屋のダグは、捨てられた魔物を拾い、正しく解体し、金貨に変える。
一方で、解体係を失った勇者パーティは素材収入ゼロ。
魔物を倒しても儲からず、装備修理代も薬代も払えず、ついには迷宮に入る金すら怪しくなっていく。
商会はダグを指名し、薬師は馬車で並び、騎士団は呪われた遺骸を持ち込んでくる。
倒すのは勇者。
だが、儲けるのは俺だ。
誰も見向きもしなかった魔物の死骸から価値を抜き出し、解体屋の俺は街の金の流れを握って成り上がる。