あらすじ
王太子殿下が“あの子”を優先し続けた結果、婚約式は一人の令嬢によって正式に終えられた。
記録に残されたのは、王家が望んだはずの婚約ではなく、王太子の不誠実と、彼女が最後まで果たした貴族としての責務だった。
婚約破棄後、社交界は静かに揺れる。
誰もが彼女を哀れむと思われたが、実際に向けられたのは同情だけではなかった。
「彼女こそ、王妃にふさわしかったのではないか」
一方、すべてを軽く考えていた王太子は、初めて自分が失ったものの重さを知ることになる。
これは、婚約式のあとに残された人々が、正式な記録の意味を思い知る物語。