あらすじ
《死亡確定》、塗れました。
外れ職《塗装工》のノルは、二十年守ってきた迷宮から追放された。
戦えない補修係に価値はない。
そう言われて捨てられたその日、ノルは封鎖区域で死にかけた聖女リセを見つける。
彼女の身体に浮かんでいたのは、ただの傷でも毒でもない文字。
《死亡確定》
治せない。
消せない。
それでもノルは、死の印を上から塗った。
派生技能《上塗り》。
それは、浮いた状態表示を覆い、死が戻るまでの猶予を作る力だった。
一方、ノルを追放した迷宮では、彼が守っていた警告塗装と帰還路印が剥がれ始める。
これは、追放された塗装工が、死を塗り、人を帰し、迷宮街の生還率を塗り替える物語。