あらすじ
雰囲気が好きで通っていた旧校舎の裏にいたのは、裸の女。どうも彼女はいじめられているらしい。
いじめられていた過去、暴力を振るった過去、いじめを促す、そんな自分の両価性に目をおきながらも自分の本心がわからない。他人と分かり合えない。そんな葛藤の話です。
小説家になろう様に掲載している作品を加筆修正しております。
電撃小説大賞あらすじ
主人公の彼方は、校舎裏で咲奈という女と出会う。服を脱がされ裸の状態だった。これ以上関わりたくないと思っていた彼方であったが、彼女との関わりが深まっていく。
彼方は過去にいじめられた経験を持ち、咲奈を昔の自分と重ね、他人事ではあるが同情していた。だが、咲奈をいじめていた白石という女には、いじめを促すような発言をする。
安藤も咲奈へのいじめの加害者の一人だが、のちに安藤も白石にいじめられるようになり、不登校になる。それを彼方が事情聴取し、安藤に、咲奈をいじめていたことに対する後悔があったことが明らかになる。そのおかげで安藤と親しい間柄になった彼方だったが、本当の首謀者の真弓という教師によって企てられた計画によって、安藤と咲奈に裏切られてしまう。
その日の放課後、友人の安広が咲奈を捕まえて、勝手に、裏切られた彼方のためになると思って制裁を下そうとする。それを見て彼方は、安広を机で殴った。
友人に怪我を負わせたことについて悶々としたまま数年が経って、彼方は偶然強姦の現場を目撃し、その男を刺してしまう。そして刑務所へ。
刑務所内で出会った八柳という男と関わる中で、今まで認められなかった嫌な自分をも認められるようになる。だが、もう未練はないと自殺をしようとする。その場所に選んだのが、自分が通った高校で、そこで咲奈と再会する。咲奈から、彼方を裏切ったことについてずっと後悔しながら生きてきたと告白されるが、彼方自身は裏切られたと思って生きてきてはいなかった。このすれ違いを知ったとき、でもどこかでは咲奈のことを恨んでいる自分がいることに気がついた。話しているうちに、別に死ぬのなんていつでもいいか、と自殺を辞める。
彼方は刑務所に入ったことで、中学一年の時、彼の実年齢が十八歳だったと知る。いじめられた理由は自分の身体が周りと比べて大きかったこと、彼は植物状態になったのかと訝り母親に問うが、彼女は答えない。