あらすじ

世界には、“眠ると壊れる病”が蔓延していた。 人々は夢を見るたび精神を摩耗し、やがて現実と夢の区別を失って死ぬ。 だから誰もが眠ることを恐れている。 ――ただ一つの街を除いて。 海上巨大都市《ノクターン》。 そこは唯一、安全に眠れる楽園。 失った家族に会える。 叶わなかった夢を叶えられる。 どんな絶望を抱えた人間でも、幸福な夢を見られる。 だが、その街から帰ってきた者はいない。 消息を絶った妹を探すため、青年ユウはノクターンへ向かう。 しかし到着した瞬間、彼は気づいてしまう。 「この街、誰も“朝”を知らない」 午前零時になるたび鳴り響く鐘。 消えていく人間。 鏡の中で先に笑う自分。 そして、“幸せ”を強制する街。 さらにユウは、街で絶大な人気を誇る歌姫リラと出会う。 誰からも愛される少女。 けれど彼女には、“影”がなかった。 「大丈夫。この街では、みんな幸せになれるから」 そう笑う彼女の瞳だけが、なぜか泣いていた――。 これは、夢に喰われた街の物語。 そして、人類最後の“悪夢”の物語。

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小説を読もう2026/05/29
  • 現在の作品朝の来ない街で