あらすじ

事故によって声を失い、紙の上でしか言葉を紡げなくなった高校2年生の紬(つむぎ)。 彼女の日常は、誰にも届かない言葉をノートに書き留め、放課後の図書館で静かに時間をやり過ごすことだけだった。 ある日、紬は同じクラスで、耳の病により少しずつ聴力を失いつつある、クラスメイトの千尋と出会う。 彼はスケッチブックに向かい、音が消えゆく世界を色と線で懸命に残そうとしていた。 声を持たない紬と、音を失う千尋。 2人は放課後の図書館でノートを交わし、 互いの孤独を「栞」のように挟み合うことで、ささやかな絆を育んでいく。 散りゆく春の終わり、消えゆく音と、形のない言葉が紡ぐ、切なくも優しい約束の物語。

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カクヨム
カクヨム2026/05/29
  • 現在の作品君と栞を重ねた春の日。