あらすじ
神楽ミナトは、現代日本で夜職専門の広告代理店に勤めていた男だった。
店舗運営、求人広告、SNS集客、口コミ対策、料金設計。
夜の街の裏側を知り尽くしていた彼は、ある日、異世界へ転生する。
だが、授かった職業は勇者でも賢者でもなく、外れ職業と笑われる《支配人》。
戦闘力はない。魔法も弱い。
唯一の異能は、相手の隠された本音と欲望が文字として見える《欲望鑑定》だけだった。
王都を追い出されたミナトが流れ着いたのは、戦争と貴族の欲望に食い潰された廃れた夜街、ルナヴェール。
そこには、捨てられた女たちがいた。
王位継承争いに敗れた元王女。
教会に利用され、感情を削られた元聖女。
嘘と誘惑で生き延びてきた魔族の女スパイ。
誇りだけを残してすべてを失った女騎士。
借金契約に縛られた獣人姉妹。
恋を知らないエルフの香術師。
ミナトは彼女たちを、ただ救うだけでは終わらせない。
店の看板にし、歓楽都市を支える存在へと変えていく。
昼は、金と情報と人心を動かして街を作る。
夜は、《欲望鑑定》によって女たちの隠された本音が暴かれていく。
やがて廃れた歓楽街は、王国、教会、貴族、魔族すら無視できない歓楽都市へと変貌する。
これは、勇者になれなかった男が、捨てられた女たちを女王へと変え、王国すら逆らえない夜の独立都市を築き上げる物語。