あらすじ
異世界なんかに転移したって、とてつもない苦労が待っているに決まっている。
現に30歳のある夏の日、現代日本から突如として別の世界へと飛ばされた男性(ノボル・アマツル)は、そのファンタジー的な要素や環境を楽しむ余裕など一切なく必死に毎日を生きていた。
突然の転移から5年後。
とある出来事を契機に、異世界における自らの役割を見出したノボル。35歳になった彼は勇者(レイネル・ギィラズ)の手によって倒された人類の脅威・『魔物』の葬儀を、世界で唯一執り行う存在になっていた。
だがそんな彼のもとに、謎多きその素性を探ろうと若き新人女性スパイ(サラヴィス・マレルマ)がやってくる。
しかしこのサラヴィス、自分にとっても他人にとっても非常に厄介なあるスキルを有しており、この能力のせいで恵まれない人生を送っていたのだ。
ノボルはそんな彼女の過去を知りつい同情をしてしまう。するとスパイという立場を分かっていながら、魔物専用葬儀場としての顔も持つ自宅にサラヴィスのことを招き入れる。
そして彼女が見たこともない形式──ノボルが生まれ育った故郷で見られるという道具や方法で、魔物の葬儀は執り行われていくのだった……。
※これはハートフル非テンプレ異世界なんちゃってスローライフ系ちょいダークSF仄かなサスペンスラブコメ異能力ごった煮追悼ファンタジー(嘘)なので、ジャンルは『その他』です。
!注意!
〇本作品において主人公が執り行う葬儀はいわゆる『仏式』にしておりますが、あくまでも(といっても非常に主観的ですが)日本において一般的に想像される可能性が高いイメージのものを採用しており、具体的な宗派や経文のモチーフはございません。
〇登場する仏具・作法についても主人公の設定(『素人』の主人公が異世界で、自分のイメージに沿って『プロの僧侶』の真似事をしている)に基づいて描写しています。実際の寺院や葬儀の場で見られる仏具・作法とは相違がありますがご了承ください。