あらすじ

花火の轟音は、本音をもかき消してしまうのか。 夏の夜の、神宮外苑花火大会。記憶を失くした水無月 蒼は、学園一の高嶺の花、九条 葵に誘われて、浴衣姿の彼女と並んで夜空を見上げていた。 誰もが振り返る、完璧な美少女。 けれど彼女は俺にだけ、時おり信じられないほど甘く、稀に激重い感情を落としてくる。 やがて夜空に咲いたのは、サファイアとトパーズのような金と青の大輪。その光を見上げて、彼女は声もなく涙をこぼした。 「人は、変わらない。それが嬉しかったの」 その言葉の意味も、彼女がひとり抱えている秘密も――忘れてしまった俺は、まだ何も知らない。 轟音の裏で交わされる、聞こえないばかりの、二人の本音。 完璧な高嶺の花が、記憶を失くした俺にだけ捧げる、あまりにも重く、深い愛の物語。 ※本作は、連載中の長編小説『九条葵は償いたい ~その献身には理由がある~』の夏休みの山場である神宮外苑花火大会編(第208話~第212話)を一篇として切り出し、単体でもお楽しみ頂けるよう再編した特別短編です。

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小説を読もう2026/05/29
  • 現在の作品記憶を失くした俺を、学園一の高嶺の花がなぜか重く愛している ~夜空に舞うサファイアとトパーズの中で~