あらすじ

「弁明があるなら、聞こう」 婚約者である王太子の、その言葉は——濁っていた。 嘘をつく時にだけ、言葉が濁って視える。生まれつき、ヴィオラにはそれが視えた。 だから分かる。横領の罪も、揃ったという証拠も、全部、嘘。 断罪している王太子の言葉が、一つ残らず濁っていることも。 泣くと思われていた。けれど、嘘の前で泣く理由などない。 ヴィオラは、誰の言葉も信じたことがなかった。 世界はいつも、薄く濁っている。褒め言葉も、慰めも、愛の言葉さえ。 ただ一人を除いて。 何を言っても、言葉が澄んだままの人がいた。地味で、不愛想で、お世辞ひとつ言わない——記録官の、ライナー。 すべての嘘が視える令嬢が、生まれて初めて"本当のこと"に出会う、婚約破棄の物語。

連載情報

ウェブ小説

配信言語
小説を読もう
小説を読もう2026/05/29
  • 現在の作品すべての嘘が視える私を、王太子は「嘘」で断罪しました