あらすじ
結婚式当日、私は婚約者に殺された。「君のことは、最初から愛していなかった」——名門桐生家の御曹司・隼人に毒を盛られ、廃教会の地下に生き埋めにされた白峰柚月。愛されたくて尽くし続けた日々は、全て財産目当ての嘘だった。土の中で窒息しかけた私を掘り起こしたのは、冷たくて無愛想な隼人の異母弟・蓮司。「俺は、お前を死なせるわけにはいかない」——月明かりの下、泥だらけの手で私を救い出した彼には、ある秘密があった。なぜ彼は埋められた場所を知っていたのか? なぜ私を助けたのか? 良い子でいることに疲れ果てた令嬢と、誰にも心を開かなかった男。土の中から始まる、不器用で重くて、でもどこか温かい再生の物語。「ここで終わったんじゃない。ここから始まったの」——生き埋めにされた花嫁は、もう誰かのために微笑まない。今度こそ、自分のために咲く。