あらすじ
少女の額に現れた“アザ”。
それは、孤独な二人が手に入れたささやかな幸せを奪い去る、宿命の始まりだった──
魔法と科学がゆるやかに調和する世界。
かつて世界を分断した大いなる対立は、薄氷の和平の下、今も静かに燻っていた。
遺跡調査を専門とする考古学者アストは、旅の途中で孤児の少女ミアと出会う。
だが、共に歩むことを決めた矢先、彼女の額に不気味に明滅する“紋章”が浮かび上がる──
それは太古の伝承に語られる、世界を再生へと導く“救済者”の象徴だった。
世界からの隠蔽を拒絶するように光を放つ紋章。
その露見を機に、二人の穏やかな旅は終わりを告げ、世界中から追われる過酷な逃避行が幕を開ける。
少女の未来を守るため──
そして、アストの父が追い求めた“世界の真実”へ辿り着くため。
何の力もない、片腕が工業義肢のアストは、怯えるミアの手を握りしめ、断片のように散らばる古代の記憶を拾い集めるべく各地の遺跡へと突き進む。
これは、世界の底に眠る最悪の真実を暴く男と、宿命に選ばれた少女が共に歩む、静かで壮大な旅の物語。