あらすじ

「島原に嫁いだうちの夫は、凪のようなお人どした」 「室町から来はった妻は、まっさらな心のお人やった」 1800年、京都島原 室町の呉服商『白木屋』の娘・千世は 島原の茶問屋『蓮見屋』の跡取り・清二郎に嫁ぐ 控えめな千世を待ち受けていたのは 室町とはまるで違う絢爛豪華で危うい世界だった 腹に響く三枚歯下駄の音 現を忘れる三味線の音 熱を帯びた人々の声 その喧騒を突き抜けて 蓮見屋の奥から聞こえるのは 石臼を挽く音と、筆を走らせる音 蓮見屋が抱える真実と、夫の秘められた熱い情熱に触れる千世 妻の穢れなき魂に触れ、心の覆いが融けていく清二郎 しがらみに抗い、家の誇りを守り抜く者 日々の生を繋ぎ、迷える心を導く者 色街の底で、己の灯火を失わぬ廓の女たち 嘘か真かも分からぬ世界で 人々の想いが交錯し、響き合う 家族の再生の物語

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カクヨム
カクヨム2026/05/28
  • 現在の作品〈本編〉時を編む手 ひと葉の滴