あらすじ
高校三年生、最後の体育祭。
教室の隅で静かに過ごしてきた「私」は、その日だけは少しだけ勇気を出そうと決めていた。
――自分から誰かに話しかけて、写真を撮ること。
夏の熱気に包まれたグラウンド。
歓声、汗、夕焼け。
そんな騒がしい一日の中で、私は体調を崩した同級生の女の子と出会う。
ただ心配で声をかけただけだった。
けれど、棒引き、写真撮影、閉会式――。
何気ない出来事を重ねるたび、私の日常は少しずつ色を変えていく。
幸福すぎて怖い。
これは、ほんの数日だけ続いた、夢みたいな青春の物語。