あらすじ
誰もが気後れするほどの圧倒的な佇まいを持つ公爵家嫡男、アルセリオン。
そんな彼に、伯爵令嬢エリシアはなぜか自然と話しかけてしまった。
「ねえ、ここ座ってもいい?」
「……空いている席なら他にもあるが」
図書室の窓際で始まった二人の関係は、静かで、不思議と心地よかった。気づけば向かいの席が定位置になっていて、気づけば三人で過ごす放課後が日常になっていた。
そんな穏やかな日々の中で、エリシアはいつしか気づいてしまう。
「……君は、本当にいつも予想のつかないことを言うな」
「ち、違うの! その、アルセリオンのローブがすごく温かくて……!」
けれど——二人はまだ知らない。この出会いが、何度目かであることを。
たとえ忘れてしまっても。
失われてしまっても。
何度でも、また君に恋をする。
巻き戻り令嬢と不器用な公爵令息が紡ぐ、甘く切ない魔法学院の恋愛譚。