あらすじ
この星には英雄が自生している。
魔術師・ハンター、そして魔法少女。
かつて魔術師が隠匿していた神秘も、英雄という世界のシステムも、情報社会になるにつれて一般的なものになっていった。
英雄が飽和状態になりかけている現代、彼ら彼女らの中でも人気を博しているもの、それは魔法少女。
魔法少女黎明期、かつて魔法少女だった魔術師、詩之本 星(しのもと せい)。
ラスボスを討伐した彼女を世界は最強というだろうが、今の彼女にその面影はない。
「E級のサポーターなんて最弱だろ」
ラスボス討伐から数年後、かつては最強とも唄われた彼女は今や史上最弱とも揶揄されるハンターと化していた。
それもそのはず、勝利の代償として魔法少女としての権能そのほとんどを失ったのだから。
元は覚醒もしていない一般人であるセイが強い道理はなくなっていた。
しかし、星ひとつ救った元英雄を世界が放置しておける筈がなく。
なんの変哲もないレイド。しかしそれは誰も気づけなかったダンジョンブレイク寸前のダンジョン。
低級のセイすらも招集されるそのレイドの対象ダンジョンはその上に二重ダンジョンでもあった。
どれだけ過去が最強だったとしても今は強くないセイ。彼女に襲ったその窮地に現れたのは———空飛ぶ列車!?
そして止まっていた彼女の英雄としての時計はまた動き始めたのだった。
後に彼女は言った。
「これは、人の人による人のための物語だ」