あらすじ
魔族の占いにより、次期魔王に指名されたのは――村人の中でも最弱と言われていた、何の力も持たない人間の青年ロウクだった。
数年間不在だった魔王の座を埋めるため、魔王城へ連れてこられたロウク。
だが、人間なんて弱い種族が魔王になるなど前代未聞。魔族たちは彼を歓迎しなかった。
侮りと不信が渦巻く中で、それでもロウクは変わらない。
強者に抗えず生きてきた彼は、どんな状況でもただ受け入れ、目の前の相手と向き合うだけだった。
その素朴で正直な言動は、力を信奉する魔族たちの常識から大きく外れたもの。
気づけば、誰かが戸惑い、誰かが興味を持ち、やがて無視できなくなっていく。
最初は不適格とされたはずの男。
それでも一人、また一人と関わるうちに、少しずつ周囲の見方は変わっていく。
やがて誰もがその動きから目を離せなくなっていき、いつしか彼は、なくてはならない存在になっていた。
これは、力がすべてを決めるはずの魔国で、力を持たない最弱の人間が、知らぬ間に魔王として認められていく物語。
※挿絵リンクが末尾にある話にはタイトルに★をつけています。