あらすじ
SF小説「第3の侵略」からのスピンアウト作品。
西暦20XX年、人類は謎の病原体Xにより絶滅にひんしていた。
病原体Xは人間の生殖機能を破壊する。
この年、全人口の9割が自然生殖できない状態になった。
新進気鋭の生殖工学の研究者であるスベテは、人類の未来を左右する実証実験と苦闘していた。
人類を救わねばならない。
スベテを動かしていたのは、科学者としての使命と良心だった。
そのためには自然生殖を伴わない経路で、生命の誕生を実現しなけれなならない。
技術はすぐそこにある、だが問題はモラルだ。
科学にモラルは必要なのか?
自らの存在証明をかけた研究により、生命にも計算機と原理を同じくする暗号が使われている可能性が示された。
そして、同性間生殖を可能とする実験を成功させるためには、その暗号を解読しなければならない。
遺伝暗号の核にあるOW(One Wayness:一方向性)の謎。
この謎を解くために、スベテは危険分子のレッテルを貼られたある人物に接近する。
もはや異性間の自然生殖という目的を持たなくなってしまった性別に、記号以上の意味はあるのか?
上司の命令に逆らい、アダム(男性)からイブ(女性)を作り出すための「禁断の遺伝暗号」解読が始まる。