あらすじ
クラスで騒ぐ“アイツら”とは違う。
本を読み、静かに過ごし、あの子とだけは分かり合えている——はずだった。
図書室で交わす、たわいない会話。
同じ本を読み、同じ感性を共有しているという確信。
それは、彼にとって“繋がりの証”だった。
だがある日、その関係はあっけなく揺らぐ。
彼女は、別の誰かとも同じように本を語り、笑っていた。
——なぜ?
理解しているのは、自分だけのはずなのに。
自分こそが、彼女の唯一の理解者のはずなのに。
少しずつ歪んでいく認識。
埋まらないズレ。
そして、何気ない一言が決定的な断絶を生む。
「ライトノベルもいいけどさ」
その言葉は、彼の中で別の意味へと変わる。
——「ライトノベルじゃなくて(笑)」
これは、他人を“理解しているつもり”になった少年の、静かな崩壊の物語。