あらすじ
ピカピカの陽キャ高校3年生、椎名ひな。
わたしは、理想の「椎名ひな」を被って朝7時に家を出る。完璧な陽キャ生活、順風満帆な高校生活——その裏側で、毎晩頬の筋肉をマッサージしている、鏡の前で笑う練習をしている、なんて誰も知らない。
高校に入学してから二年間、誰にも気づかれなかった。
なのに、たった一人。
クラスの隅で本を読んでいる三田村葵だけが、わたしの仮面の隙間を見ていた。
「椎名さんって、今日ちょっと疲れてる?」
——なんで、この子だけ、わかるんだろう。
それを解明するために、ひなは葵に近づいていく。
これは、生まれて初めての、知らない感情の始まり。