あらすじ

神話の時代の終わり、九十九柱の議定で、たった一柱が反対した。 しかし彼の論証は不完全だった。 だから議は通り、歪みが生まれ、世界は壊れた。 その一柱も殺され、地に堕ちた。 それから長い時が過ぎ、あるとき。 男は妻を斬った。 神に捧げる供物となるのを防ぐべく、彼女自身の願いに従って。 ――もう一度、俺は彼女と。もう二度と、俺は彼女を。 深い絶望の中、強く願った瞬間、声と共に目の無い黒い子羊が現れる。 「いいよ。叶えてあげる」 それが善意で無いことは分かっていた。 けれど、男は差し伸べられた手を取り、契約をした。 妻を、ライラを救う為に。 彼女の妹を救う為に。 神を殺す為に。 絶望の旅の果て。 辿り着いた辺境の洞窟で、男はかつて屠られた筈の死神と出会う。 死神は千年待っていた。 完成しなかった論証を、共に完成させる人間を。 そうして幾度ものループの果てに、男と神は世界の根本法則に辿り着く。 ――論理的に矛盾する概念は、この世に存在することは決してない。 これは、神を殺す為に歩んだとある騎士と死神の、最後の世界の物語。

連載情報

ウェブ小説

配信言語
小説を読もう
小説を読もう2026/05/03
  • 現在の作品神の骸のオラトリオ