あらすじ

同じ峠を、同じ条件で、同じように走る。 インプレッサの走行ログは、毎回ほぼ完全に一致していた。 違いはわずかな誤差だけで、理論上は再現が成立しているはずだった。 それでも、そこには説明できない“欠落”があった。 ログにも記録されず、感覚にも残らない空白。 走るたびに、その空白だけが形を変えずに残り続ける。 やがて走行は、速度の競争でも調整でもなくなる。 ただ「一致すること」と「一致しているはずの何か」を確認する行為へと変わっていく。 そして、すべてが完全に一致したとき、 記録から“欠落”そのものが消える。

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カクヨム
カクヨム2026/05/03
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