あらすじ

名門女子校・私立月白女学園。 政治家の娘も、社長令嬢も、旧家のお嬢さまも通うその学校で、二年生の深町澪は、ただひとり奨学生として月白寮で暮らしていた。 澪は、祖母の薬草店で育ったせいで、香りにすごく敏感だ。 甘い紅茶にまぎれた眠くなる薬。きれいなリップに混じった、肌を荒らす成分。 誰も気づかない小さな違和感が、澪にはわかってしまう。 目立たず、静かに、卒業までやりすごす。 そのつもりだったのに、ある夜、寮のお茶会で一年生が倒れたことで、全部が変わる。 澪の推理に気づいたのは、寮でいちばんきれいで、いちばん怖い三年生――白峰紗那。 「あなた、知らないふりが下手ね」 それから澪は、寮の内緒の相談役にされてしまう。 盗まれた手紙、すり替えられた薬、壊れていく友情、やさしい顔で人を追いつめる噂。 少女たちの秘密をほどくたび、澪は知っていく。 この学園では、恋よりこわいものがある。 でも、恋に似た気持ちは、だいたいそこから始まるのだと。

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小説を読もう2026/05/03
  • 現在の作品月白寮の薬箱は、恋の名前をまだ知らない