あらすじ

高校の教室というのは、密閉されたガラスケースのようなものだ。陽の当たる場所で咲き誇る花もあれば、日陰でひっそりと息を潜める苔もある。 高校二年生の紬(つむぎ)は、間違いなく後者だった。人間関係の摩擦という「毒」を避け、祖母から教わった植物と薬草の知識だけを胸に、旧校舎の温室で静かに光合成をして生きていくつもりだった。 しかし、その平穏は唐突に破られる。 標的となったのは、誰もが憧れる学園の王子様・桐谷(きりたや)だった。彼に差し出された善意100%の手作りハーブティー。その甘い香りに隠された微かな「悪意(毒)」に、紬の鼻は気づいてしまったのだ。 「……それ、下剤成分(センナ)が入ってる。飲んだら午後の授業、トイレから出られなくなるよ」 つい溢れた独り言を聞き逃さなかった王子様は、完璧な笑顔の裏に隠していた「性悪な本性」をあらわにする。 「君、すごく目がいいんだね。僕の専属の『毒見役』になってよ」 人間観察と植物学の知識を武器に、スクールカーストの頂点に君臨する彼と共に、教室に蔓延る小さな事件と悪意を解毒していく、青春ミステリー・ラブコメディ。

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小説を読もう2026/05/03
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