あらすじ
村を焼かれ、父を失い、死にかけた若者・李嶽は、その瞬間に前世の記憶を思い出す。
ここは後漢末。
曹操、劉備、孫権がやがて天下を争う、三国志の乱世だった。
剣豪でもない。
名将でもない。
奇跡の力を授かったわけでもない。
ただ李嶽には、この先に起こるいくつかの死が見えていた。
その一つが、曹操を守って宛城に散る豪傑・典韋の最期。
物語として読んだ時は、胸を熱くした死。
だが、父の死を目の前で見た今の李嶽には、それを美談として受け入れることはできなかった。
名もなき村人のままでは、何も変えられない。
だから李嶽は曹操のもとへ向かう。
才ある者を拾い、使い、乱世へ放つ男・曹孟徳。
その陣営で、李嶽は一本の槍を手に成り上がっていく。
典韋を死なせない。
曹操を覇道へ導く。
そして、知っているはずの歴史を、この手で叩き壊す。
これは、曹操に拾われた名もなき武人が、魏武の槍となって乱世を駆ける物語。
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