あらすじ
国内屈指の財閥・神宮寺家の令嬢、沙羅は、親友と信じていた莉子の裏切りによって崖から突き落とされ、命を落とした――はずだった。
それから3年。莉子は「神宮寺沙羅」として完璧な令嬢を演じ、沙羅の婚約者であった蓮の隣で、優雅な生活を謳歌していた。だが、彼女の周囲では不可解な現象が次々と起こる。
亡霊のように現れるかつての親友の影。彼女を監視し、執拗に「偽物」の綻びを突いてくる婚約者。そして、当時の事故を追い続ける刑事。
死の淵から帰還した本物の令嬢は、かつて奪われた「名前」と「人生」を取り戻すため、美しくも残酷な復讐を開始する。
偽りの令嬢が築き上げた、硝子のように脆い楽園が今、音を立てて崩れ去る。
これは、誰かの幸せを盗み続けた女と、全てを失ってでも己の証を取り戻そうとする少女の、愛憎渦巻く復讐サスペンス。