あらすじ
没落したヴェルナ男爵家の息子ラナは、母の遺言により「娘」として生きてきた。
十八歳の冬。
家を救うため、名門公爵家へ“メイド”として仕えることになる。
そこで出会ったのは、冷酷無慈悲と噂される当主――セヴェラン。
本来なら、近づくことすら恐ろしいはずの存在。
けれど。
彼はラナにだけ、なぜか触れる。
確かめるように、壊さないように。
まるで“秘密”に気づいているかのような、やさしさで。
正体が知られれば、すべてを失う。
それでも、逃げられない。
これは――
偽りの少女として生きてきた少年と、
すべてを見透かす公爵の、
甘くて危うい主従の物語。