あらすじ

眠れない夜、男は台所で空になった薬のシートを見つめていた。 死にたいわけではない。 消えたいわけでもない。 ただ、明日の朝まで自分を運ぶ力が、もうどこにも残っていなかった。 そのとき、空だったはずのシートに一錠が戻る。 「一錠ぶんだけ、明日を遠ざけてあげる」 銀色の膜の裏から現れたのは、ミスター・ブリスターと名乗る悪魔だった。 彼は死を売らない。魂も求めない。 ただ、主人公が引き受けきれなくなった“明日”を、一錠ずつ買い取っていく。 飲むたび、眠れる。 飲むたび、救われる。 そして飲むたび、会うはずだった人との明日が消えていく。 これは、眠りたかっただけの人間と、救いの顔をした悪魔の物語。

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カクヨム
カクヨム2026/05/02
  • 現在の作品明日に一錠