あらすじ
西暦二〇七七年。人類の二割に第六感が存在することが証明された。
論文ではそれを「sesto legacy(六番目の贈り物)」と定義し、世間は親しみを込めて「ギフト」と呼ぶ。
ギフトは必ずしも有益な才能ではない。お湯が沸く瞬間が分かる。匂いで人の機嫌が分かる。他人の重心の位置が分かる。
そして、何も持たない者――ノン・ギフテッド。
元プロサッカー選手の解説者・東堂渉は、顔全体を見ることで「他者のギフトが分かる」能力を持つ。
その力で幾多の試合を読み解き的中させてきた東堂は、ある試合で無能力のストライカーに予測を覆される。
「ギフト」は、その人の人生を決めてしまうのか。
特に役には立たないが、あると少し嬉しい「ギフト」。
与えられた者と、与えられなかった者。
それぞれの人生を描く連作ショート小説。