あらすじ

超能力者が普通に存在する現代日本。 城山譲二は、他人に話を聞いてもらいやすくなるという、地味で弱い能力を持つ青年だった。 仕事もなく、家もなく、腹を空かせながらも、それでも一線を越えずに生きていた。 そんな彼に声をかけてきたのは、高校時代の旧友だった。 「少しだけ力を貸してくれ。相手にも悪い話じゃない」——その言葉を信じたことが、全ての始まりだった。 詐欺の共犯として投獄され、出所すれば家族は離散し、家は消え、友人は「知らない」と背を向けた。社会は彼を、最初から存在しなかったように扱った。 絶望の底で、能力が覚醒した。 もはや「話を聞かせる」程度ではない。 視線一つで他者の意志を塗り替え、やがては睨んだ相手が自ら命を絶つほどの力へと変質していく。 彼はいつ、越えてはならない線を越えたのか。怒りだったのか、悲しみだったのか。それとも——ただ、疲れ果てた末の、静かな諦めだったのか? これは悪の物語ではない。 なってしまった者の、物語だ。

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カクヨム
カクヨム2026/05/01
  • 現在の作品魔王ジグソー ――転生せし者の原罪――