あらすじ
ある大学生活の春休みの日。
主人公である『杉浦直樹』は当時付き合っていた彼女『箕部紗季《みのべさき》』と都心にへと買い物で遊びに来ていた。
彼女の服であったり、直樹の靴であったりさまざまのものをウィンドウショッピングがてら散策するといった何気ない日常。
そんなごくありふれた幸せな日常は刹那の出来事によってすべて崩れ去った。
ある通りを歩いていると突如として轟音とともに直樹の体は衝撃によって体を吹き飛ばされた。
何事かと思い、混乱する頭で何とか周囲を確認するとそこには大きさにして大人数人分のある鉄骨が一つ、地面のコンクリに巨大なヒビを加えながら転がっていた。
ふと見上げるとどうやら通りがかった建物では新築工事のようなものを行っていたようで作業員の数名が青ざめた顔でこちらを見下ろしていた。
そこでようやく気付く。
彼女はどこだ?
俺は彼女の近くにいたはずだ。だったら彼女も…。
そんな淡い期待を胸に辺りを見渡すが彼女の姿がない。
まさか、いや、そんなはずはない。
そんな微かな絶望を胸の奥深くにしまい込み、その鉄骨のある部分を見てしまった。
そこにあったのは彼女の無残な姿。
腹部の上に何tもの重量のある鉄骨が覆いかぶさっており、その重大さは言葉に表す必要もないほどに目に見えてわかった。
「紗季!!!」
俺は無我夢中で鉄骨をどけようと試みた。
しかし、たかだか一人の力では鉄骨はびくともしない。
彼女に呼び掛けても応答どころか反応はない。
時間は無情にも過ぎ去っていき、いつしか誰かが呼んだであろう救急車と消防車が到着し、彼女が鉄骨の下から助け出されたのは事故発生から一時間後。
紗季が運ばれた病院から言われた言葉は到着時にはもう助からない状態だったの一言。
俺は一秒もたたない時間のうちに愛していた女性を失った。
それからは世界がモノクロになったかのように見えた。
彼女のいない世界に色なんてない。
俺は絶望の中、生活していたある時。
大学の図書館でとある本が目に留まった。
それは『特殊相対性理論とタイムマシン』という書籍。
思わず手に取って中を見た書籍に書かれた内容に俺はかすかに世界の色を取り戻した。
それは端的に言えばタイムマシンは現代の理論上において実現可能と言う文字とともに誰かが挟んだメモの内容。
それは『E=mc2』とともに『あとは電気分解と融合』の文字。
そこで俺は思い立った。
この本と誰かが残したメモとともにタイムマシンを作り上げ、彼女を救い出す。
たとえそれがどれほどの時がかかろうとも。