あらすじ
王都の結界をたった一人で維持してきた天才結界師のエルサ。しかし彼女を待っていたのは、実家からの冷遇と無給の激務という理不尽な日常だった。
ある日、帰宅したエルサは、婚約者と義妹の浮気現場を目撃する。
二人は勝ち誇った顔で「婚約破棄」と「結界師からの解雇」を突きつけてきた。
「地味なお前はもう不要だ。明日からは義妹が結界を張る」
信じていた者たちに裏切られ、エルサの糸が切れた。
「承知いたしました。では、今すぐ辞めます」
彼女が魔力を引いた瞬間、王都を守る最強の結界は音を立てて消滅した。
身一つで国を捨てたエルサは、隣国の若き魔塔主ギルベルトに拾われ、最高の待遇と甘い溺愛を受けることに。
一方、本物の天才を失い、結界が消えた王都は魔獣に怯える地獄へと変わっていく。
――今さら戻れと言われても、もう遅いです。