あらすじ
「大切な人の記憶を無くしても、君のために戦う」
事故で恋人を失った英優は、絶望の淵で異世界へと導かれる。
そこで再会したのは、死んだはずの心晴だった。
しかし、あの日と変わらぬ笑顔を浮かべる彼女の姿は、少しだけ幼い。
「お主の願いを叶えよう。ただし、術の代償は想い人の記憶じゃ」
力を与えたのは、妖しく笑う狐の姫。
災厄『禍津(まがつ)』から彼女を護るには、陰陽術を使うしかない。
――術を使えば、心晴との思い出が消える。
――すべての記憶を失えば、この世界から追放される。
失うたびに強くなる、空虚な気持ち。
たとえ、共に歩んだ日々が空白に変わっても。
俺はもう、二度と君を失わない。
そんな俺の隣で、狐耳の少女は楽し気に笑っていた。
『式神英優(しきがみえいゆう)』
恋人を失い、絶望の中異世界に導かれる、新人システムエンジニア。
自然災害である禍津と戦うための力を得るが、その代償は想い人の記憶を失うこと。
それでも一度失った恋人を守るために、法師陰陽師として戦うことを決意する。
『操神心晴(あやがみこはる)』
交通事故で無くなったはずの、英雄の恋人。
明るく心優しい性格で、何度も英優を励ましてきた。
異世界では現実世界より幼い姿をしており、恋人でもないが英雄を慕っている。
『明の姫(あきのひめ)』
英雄を異世界に導いた、狐の神様。
嗜虐的な性格をしているようで、苦しむ英優を誘惑しては楽しそうに笑っている。
しかし、実直に接してくる英優のことを気遣う姿も見せる。