あらすじ
そこは《男が極端に少なく、人間の男などほぼ伝説級の希少種》として扱われる異世界だった。
しかも転生した俺――《鳳空(おおとり そら)》は、黒髪黒目の人間男。
この世界では《保護されるべき超貴重個体》として、エルフの学者セレスティアが管理する研究施設で大事に囲われることになる。
衣食住つき。
怪我も病気も即対応。
見た目だけなら最高待遇。
…なのに、全然うれしくない。
なぜならそれは、《守る》という名目で自由を全部取り上げられた生活だったからだ。
外出禁止。勝手な行動も禁止。丁寧だけど逃がしてはくれない。
しかも担当のセレスティアは有能で美人なくせに、肝心なところではまったく譲らない。
「このままじゃ、飼われたまま一生が終わる!」
そう思ったソラは脱走を決意するが、元々特別強いわけでも賢いわけでもない上に、肝心なところではいつも《ポンコツ》を発動する
計画は失敗するし、隠れれば見つかる、格好つければすぐ転ぶ。
それでも諦めずにあがいた先で、ソラは施設の外にもまた別の檻があることを知っていく。
これは
《誰のものにもならないために逃げるポンコツ男子》と、
《守ることと管理することを履き違えたエルフの学者》が
出会うことから始まる、異世界飼育脱走コメディのはじまり。