あらすじ
――大好きという言葉じゃ、足りないくらいの愛を――
京都、鴨川のせせらぎが聞こえる場所に、そのアパートは佇んでいる。
オーナー・新妻式が所有する、全4部屋の『四季荘』。
そこには「春夏秋冬」を象徴する4人の新妻と、社会の荒波に揉まれる夫たちの、誰にも言えない秘めやかな日常があった。
101号室:小春
ブラック企業でボロボロになった悠を迎えるのは、保健師・小春が作る完璧な和食と、柔らかな膝枕。
「悠くん、また無茶しましたね?」
静かなお説教は愛の裏返し。彼女の献身は、疲弊した夫を骨抜きにし、再び明日を生き抜く力を吹き込む。
102号室:夏希
スポーツインストラクターの夏希と過ごすのは、ビールと枝豆、そして親友のような爽やかな笑顔。
けれど夜、火照った肌が触れ合えば、豪快な彼女は「女」へと変貌する。
隣室に聞こえるほどの、愛しさを堪えきれない大きな喘ぎ声。それは、隠しきれない異常なまでの独愛の証。
203号室:秋穂
喫茶店主・秋穂が淹れる一杯のコーヒーには、慎ましやかな微笑みが添えられる。
しかし、ひとたび寝室の扉を閉じれば、彼女は「主人公至上主義者」としての本性を現す。
本で得た知識をすべて夫の快楽へと注ぎ込む、健気で過激なまでの探究心。
204号室:深冬
大学院生の深冬は、冷徹な美貌を持つドSな良妻。
「貴方、私を満足させてくれる?」
不遜な態度の裏に隠されているのは、素直になれない極度の照れ。
支配しているようでいて、実は夫がいなければ息もできないほど、深く、激しく依存している。
そんな4組の夫婦の「愛」の、オムニバス形式の物語。
おかえりなさい。お風呂にする? ご飯にする? それとも……。
栄養バランスの取れた献立も、二人で笑いながら流し込むビールも。
丁寧に沸かされたお風呂の温度も、耳を掃除する指先の感触も。
そして、朝まで続く濃密な夜の、剥き出しの愛撫も。
そのすべては、「大好き」という言葉では到底足りない、彼女たちの底知れない愛の形。
京都の四季が巡る中、4組の夫婦が織りなす、至高の新婚献身日誌。
【取扱説明書】
エピソードのタイトルの記号は下記のような意味です。
★:ヒロインの一人称視点。
❤︎:性描写がメイン。
「エロ」や「イチャラブ」を書きたかったというよりは、『大好きって言葉じゃ足りないんだ!という主人公やヒロインの必死さ』や『言葉を超えようとする必死さ』を書きたかったので、読者の方へ伝わるといいなーと思っています。
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