あらすじ
「汝こそは、王国を照らす唯一の希望なり!」
喝采を浴びる黄金の騎士アルス。だがその内心は絶望に震えていた。
彼は魔力ゼロの完全なる偽物だからだ。
かつて無能と蔑まれたアルスは、死の間際に銀髪の悪魔リリと契約した。
彼女の闇の魔力を活用し、その力で英雄を演じる詐欺スキル。それが彼の武器だった。
だが、そのハッタリが伝説を呼び、気づけば王国解放の旗印として、ヤンデレ聖女(途中でヤンデレになる)と共に魔界の化け物たちのもとへ送り出される。
「助けてくれ! 正体がバレたら即死! バレなくても搾取されて即死だ!」
頼りは、俺に膝枕して魔力を回復させてくれる悪魔のリリ。
さらに道中、聖女クラリスに正体を知られてしまうが……
「……アルス様。あなたの汚れも、私だけが共有して差し上げますわ。もう、離しませんわよ?」
聖女の信仰は狂信的な独占欲へと変貌した。
背後には喰らう機会を狙う悪魔。隣には監禁願望のある聖女。正面には彼を最高の食材と笑う魔族たち。
外堀を埋められた英雄は、今日を生き延びるため、最高に神々しい笑顔で叫ぶ。
「案ずるな、民よ。この黄金の光が、すべてを焼き払う!」
退路断絶! 英雄失格!
嘘と執着と勘違いが交差する命がけのファンタジー! ここに開幕!